【飼育方法】一般的なトカゲの飼育に関して【爬虫類】

犬猫などの哺乳類と違い、爬虫類は変温動物であるため、外部の温度により体温が著しく変化する動物です。

そのため、飼育時においては日光やヒートプレートなどの外部の熱エネルギーを利用し、活動できるくらいに体温を上げてあげる必要があります。

正常に活動する上では暑すぎても寒すぎてもいけないので、適温を一定に保つか、暑い所と涼しい所を作り、生体自身に体温調整を行ってもらえるようにするのが望ましい。01)変温動物は必要がないときは外気温と同程度の体温でいるため、エネルギー消費はかなり少ない。また、体温が多少変動しても正常な活動ができる能力があるということでもある。

トカゲには大きく分けると5種類02)アガマ、スキンク、オオトカゲ、ヤモリ、カメレオンの5種類いるが、それぞれ飼育方法や食性、大きさ、寿命、繁殖速度など様々なことが異なりますが、今回の記事ではあくまでも一般的な飼育方法についてご紹介いたします。

 

飼育するなら触れ合いたい、ハンドリングに関して

触るだけならまだしも、犬猫じゃないんだし膝の上に乗せたり抱っこなんて爬虫類はとうていできないでしょう…と、感じるのもわかります。爪も鋭く襲ってくるんじゃないかなど色々な恐怖があったりしますよね。

ただ、小さすぎたり大きすぎたりしなければ、案外トカゲは結構簡単に抱っこしたり肩にのせたり、ハーネスをつけて散歩なんて事もできたりします。

日本でトカゲというとカナヘビなどのイメージが強く、そのイメージは『小さい』ということかと思いますが、そういった小さなトカゲは天敵も多いため臆病である事が多いです。

しかし、逆に大きいトカゲに関しては野生化では無敵を誇っておりちょっとやそっとではなんとも思わず、触られてもたいして気にしない個体なんかもいます。勿論、大きすぎれば襲われる可能性が出てくるので触るのは少し躊躇してしまいますが…

爬虫類を手で触ったり持ち上げたりすることをハンドリングといいますが、このハンドリングを幼い頃から行い人の手に慣れていただき、飼い主は敵ではない、安全であると認識すると大きくなってからも抱っこしても落ち着いてジッとしてくれたりします。

それはそれはとても可愛いですし、ケージ内の掃除やお風呂に入れてあげたりする時なんかに楽になるので触ってはダメなトカゲとかでない限りはなるべくハンドリングして慣らしておいたほうがベターと言えます。

※ハンドリングする際に結構勘違いしてしまうのが、頭などをなでて目を閉じているのを見て犬などと同じように『喜んでいる』と思ってしまうことです。実際は恐怖を感じていたり嫌悪を感じている時に目を閉じる事が多いです。リラックスしたからといって目を閉じるわけではないので、手を上から覆いかぶさるように触るのはなるべくやめましょう。

 

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住む場所は必須!ケージに関して

トカゲを飼おうと思ったら放し飼いというわけにもいかないので基本的にはガラス製のケージなどで飼育します。小さいものであればプラスチック製のものでも大丈夫ですし、知識さえあれば自作するという手もありますが、中型〜大型のトカゲを飼育する際には一般的には市販のケージを使用します。

市販のケージを使用する事に関してのメリットとしては、後述するホットスポットや紫外線ライトの設置などが容易である事や、丈夫でメンテナンスもやりやすく、そういった面でみれば安価ともいえる事かと思います。

小型〜中型のトカゲに関してはある程度の強度でも大丈夫ですが、やはり大型となってくると作りがシッカリしていないと破壊して脱走するという事も中にはありますので、無用な不安を感じなくていいように生体に適したケージを購入することをオススメします。

ケージの広さは一概には言えませんが、狭いのはよくないので生体が動き回れるだけの幅と高さ03)特に木登りをするトカゲは高さがとても大事になります。 は必要になってきます。生体のサイズにもよりますが、幅が60cm、90cm、120cmなどが一般的です。

 

爬虫類=肉食は間違い

ワニや蛇などと同様にトカゲは肉食性であるイメージがありますが、中にはイグアナなどのように草食性のものもいたり、テグートカゲやフトアゴヒゲトカゲなどのように雑食性である場合があります。

完全肉食性のトカゲに関しては、大きさにもよりますがコオロギやデュビア04)アルゼンチンモリゴキブリ、ミルワームなどの昆虫食を主にするものや、ネズミにウズラ、ヒヨコなどの哺乳類、鳥類を主食とするものと、その昆虫も含めて両方を食すものがいます。

基本的にその違いは生体の大きさに起因しており、極端な例になりますがミズオオトカゲ05)別名:サルバトールモニター のような巨大なトカゲはアダルトサイズになったら昆虫を食すことはありません。食べることはできてもわざわざそれを狙って食べようとはしないし、食べても腹の足しにほとんどならないというのが大きな理由になると思います。06)野生化では犬や猫ですら食べたという報告例もある大型のトカゲです。 逆に言えば後々大きくなるようなトカゲであってもベビーサイズの時には昆虫も積極的に食べる事があります。

また、パンサーカメレオンのようにアダルトサイズ07)最大全長52cm まで成長し、そこそこの大きさになったとしてもウズラなどは食べずに昆虫のみを食すものもいます。

全てのトカゲが同じではないということを念頭に入れ、それぞれの種類に適した餌を適量与えるのが一番、健康的で長生きする近道になると思いますので、ぜひ飼育前に調べていただいてから飼えるか判断していただければ幸いです。

※昆虫が苦手だけど爬虫類は好き、という方も中には多くいらっしゃいます。その場合は昆虫食を必要としない爬虫類をぜひ可愛がってあげてください。

 

飲むだけではない、水に関して

トカゲは多種多様いるという事はすでにご存知かと思いますが、草むらの中や木の上にいるだけではなく砂漠地帯や亜熱帯などにも生息しているため、生息環境によって必要になってくる水分量は変わってきます。ただ、どんな環境であっても一つ間違いなく言えるのは『少なすぎても多すぎても水は毒となる』という事です。

少なすぎたら脱水症状を起こし、内臓や血に著しく影響を与えて最悪死に至るのはほぼどの生物にも言える事だと思います。しかし、多すぎても生体によっては体力を消耗し感染症などの病気を誘発する最悪の環境となる事もあります。

亜熱帯地域に住んでいるからといっても常にびちょびちょにする必要はなく、通常は霧吹きなどで湿度を管理したり、水を上からドロップして常に水分が行き渡るようにしたりします。

水入れに関しても市販のものがありますので、飲み水としてはそちらを使用して全く問題ありません。また、体を洗うためや、フンをするためにも水の中に入ることがありますので、水入れは少し大き目のものを置いておくとよりよいです。

 

トカゲに必要な温度に関して

こちらに関しても生息環境や昼夜によって必要とする温度や快適と感じる温度は多少異なってきますが、基本的には25℃〜32℃くらいが爬虫類にとっての適温とされています。

人間の体温が平均で36.6℃〜37.2℃くらいとされているので、ついつい自分基準で暑くしてしまう人もいますが、種類にもよりますがそこまであげたら体温が上がりすぎてバテてしまったり最悪死に至る事もあります。

一番暑い場所08)いわゆるホットスポットと呼ばれる場所。バスキングライト付近など が40℃近くあったりしてもトカゲ自身がそこでしばらく温まってから別の場所で冷やして体温調整すればいいので問題はありませんが、ケージ内全体が30℃後半〜40℃などは正直暑すぎます。

夏などはホットスポットよりもクーリングスポットを設置してあげたり、エアコンなどで部屋の温度を一定に保ちつつホットスポットを設置したりなどの工夫が必要です。

 

紫外線はトカゲにとって必要不可欠

紫外線と聞くとあまりいいイメージがないかもしれませんが、トカゲにとってはとても重要なものとなります。野生化においては日光浴をすることにより体を温めつつ、紫外線を浴びてカルシウムを吸収するのに必要なビタミンD3体内で作り出します。しかし、飼育下で屋内ともなると太陽光を浴びせるわけにはいきませんのでホットスポットだけではなく紫外線ライトを設置する必要があります。09)ビタミンD3の生成だけではなく、食欲促進などにも役立つので必須アイテムです。

トカゲに必要となる紫外線はおおまかに二種類あり、それがUVAUVBです。それぞれの違いとしては

  • UVA
    代謝を上げ、食欲増進効果を得られ、繁殖行動なども促進されると言われています。
  • UVB
    食餌などから体内でビタミンD3を合成し、腸内でカルシウムを吸収する働きがあり、トカゲの成長においては必ずなくてはならない一番大切な紫外線となります。

どちらも必要な紫外線となりますが、どちらかと言えばUVBのほうが一般的には重要視されています。

 

市販の紫外線ライトを購入する際にメーカーごとにどのくらいのUVBが出ているかなどが数値で記載されておらず、基本的には多いのか少ないのかであったり、砂漠用なのか熱帯雨林用なのかなど用途が記載されているものがほとんどです。

一概にはどのくらいの量が最適かということは言えず、あくまでも生体や飼育環境によって異なってきます。というのも、極端な例にはなりますが、熱帯雨林に生息しているトカゲを小さなケージに入れて砂漠用とされる紫外線ライトを10個もとりつけたらそれはもう確実に照射過多になります。

その生体の生息環境にあわせた紫外線量を照射する必要があるので、ケージの大きさや生体に左右されるところがあるということは念頭にいれておいてください。

 

あれば安心、シェルターに関して

先に言っておくと、基本的にはシェルター、いわゆる隠れられる場所はなくても飼育は可能です。あるに越したことはないがので、置けるのであればぜひ置いておくと良いですが。

シェルターが必要となる理由は大きく分けて2つありますがそれらは

  1. 体温調整を行うためのクーリングスポット
  2. 外敵から身を隠せているという安心感を持ち、ストレス解消を行える場所

 

まず、先ほどの温度についてでも説明したようにトカゲは変温動物であるため体温は外部の温度の影響がとても大きくあります。そのため、暑すぎても寒すぎても生体によくなく、一時的に体温をあげることのできるホットスポットや、逆に上がりすぎた体温を落ち着かせるための涼しいエリア、クーリングスポットが必要となってきます。

なのでケージ自体が広かったりなど、ホットスポットから離れれば十分涼しくなるのであれば、そういう面ではシェルターはいらないといえます。

ただ、それ以上にシェルターが必要となる理由であり、どちらかと言えばこちらの方が重要といえるのが2番目の理由である身を隠せる場所ということです。

全てがそうとは言いませんが基本的にトカゲは臆病な生き物です。臆病というと少し語弊があるかもですね…そうですね、周りをとても気にするというほうが正しいでしょうか。今までと異なる環境にうつったり、知らない生体が見える位置にいたり、多頭飼育をしていて同居の個体からストレスを受けたりする事があります。

そういったストレスから解消できる場所としてシェルターが必要になってくるので、飼育環境によってはたしかになくても大丈夫ではあると思いますが、できればシェルターは設置してあげて少しでも快適に過ごせるようにしてあげるのがベターかと思います。

※あったほうがトカゲにとっていい事のほうが多く感じるシェルターですが、なくてもいいじゃないかと言う人は結構います。物凄く大きくてそもそもいらないという場合もありますが、そうでない場合での設置する事へのデメリットがあるとすれば置く場所をとってしまう(狭くなってしまう)という事もそうですが、それよりもよく隠れてしまうので生体があまり見れないという事かもしれませんね…笑

 

床材に関して

トカゲは四足歩行で、多くは木や壁などを登ったりします。そんなトカゲがもしツルツルのガラス張りのケージに入れられたらどうなるかというと、歩行が困難極まりないことになります。

そのため、基本的にはトカゲのケージの中には床材としてバークチップや砂、土などを敷いて、そこの上にシェルターを置いたり木を立ててみたり、植物を入れて見たりして自然に近く、生活しやすい環境を作るのが一般的です。

また、床材があるとフンをした時の掃除もそのフンの周辺の土やバークチップごと取るという形で少し容易に行えるようになりますので飼い主側としても便利なものなのでぜひ入れてあげてください。

種類によっては潜るのが好きだったりしますので、そういったトカゲに関しては必須と言えるものですね。

 

終わりに

繰り返しになりますが、今回紹介したのはあくまでも一般的な基準としての話しなのでそれらを踏まえた上で飼って見たいな、と興味をそそられるトカゲがいましたら当サイトの個別記事を参考までに読んでいただければ幸いです。

また、詳細が知りたいトカゲに関して当サイトでまだ記事がない場合は下記フォームよりお問い合わせください。海外のサイトや飼育者のブログも含めて、誠意をもって飼育方法や生態に関して調べて記事にまとめます。

※トカゲの基本的な寿命は10年〜15年くらいのものが多く、シッカリ終生飼育したら長い年月をともに過ごす事になります。飼育に関しての価値観なども人それぞれなので押し付ける事はしませんが、何匹も1〜2年で死んでしまっていくよりは長く健康的に生きていればいいなぁなんて思ったりします。

 

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References   [ + ]

01. 変温動物は必要がないときは外気温と同程度の体温でいるため、エネルギー消費はかなり少ない。また、体温が多少変動しても正常な活動ができる能力があるということでもある。
02. アガマ、スキンク、オオトカゲ、ヤモリ、カメレオンの5種類
03. 特に木登りをするトカゲは高さがとても大事になります。
04. アルゼンチンモリゴキブリ
05. 別名:サルバトールモニター
06. 野生化では犬や猫ですら食べたという報告例もある大型のトカゲです。
07. 最大全長52cm
08. いわゆるホットスポットと呼ばれる場所。バスキングライト付近など
09. ビタミンD3の生成だけではなく、食欲促進などにも役立つので必須アイテムです。

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